[ウルルとカタジュタの魅力] 周囲約9km、高さ348mの一枚岩を、先住民アボリジニは「ウルル(偉大な石)」と呼んでいる。同じく彼らの言葉で「多くの頭」を意味するカタジュタは、その名のとおり大小三十六個の岩が乾いた大地から頭を出している奇岩群。はけで塗ったような何もない大平原では、これらの岩だけが唯一の存在物であるかのような錯覚を覚える。そして、アボリジニが聖地として崇めることは必然という気がする。できることならガイド付のツアーに参加するなどして、この地で受け継がれている物語を少しでも知っておきたい。アボリジニの伝説と目の前の風景が重なったとき、一層の愛着と関心を持ってこの地を楽しめるようになるはずだ。他に類を見ない奇観と先住民の貴重な文化。納得の世界複合遺産である。
|
意外に変化に富むウルルの岩肌
巨岩がにょきにょきと顔を出すカタジュタ
|