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◆夫婦で世界一周




準備について


会社を辞めて長旅に出るとなると、準備だけで大わらわ。
行く前にめげそうになりますが、それだけの見返りがあるはず。


 ▼予算
 ▼世界一周航空券
 ▼予防接種
 ▼海外旅行保険
 ▼公的手続き
 ▼国際運転免許証



【予算】


一口に世界一周と言っても、豪華客船による贅沢な船旅からひたすらバスを乗り継いで安宿を渡り歩く貧乏旅行まで様々。行き先にもよりますが、バックパッカーのスタイルで一年間なら150〜200万円が平均的なところか。物価の高い北米やヨーロッパ抜きで切り詰めれば100万円を切ることも可能。


僕たちは治安のよくないところでは安全をお金で補いつつ、できるところではキャンプをするなどのメリハリをつけて二人で400万円(世界一周航空券込み)の予算を計上。ただ、準備段階でのアウトドアグッズ購入で相当なお金を費やしたのと、ダイビングやオーロラ鑑賞など贅沢な遊びも企んでいるのでギリギリになりそうです。


 →きちんと金額を出してませんが約100万円オーバー


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【世界一周航空券】


当初僕は飛行機移動は限定して、陸路移動をメインにすることを考えていましたが、最終的にワンワールドの世界一周航空券(四大陸)を購入することに決定。料金は税金・燃油サーチャージ等含めて一人443,510円。ほかにもスターアライアンス、ラウンドザワールドなどアライアンスごとの世界一周航空券があります。まず、世界一周航空券全般に言えるメリット、デメリットを挙げておきます。


[メリット]

 ・うまく使えば格安航空券を買いつなぐよりもずっとお得な価格で世界一周が可能
 ・現地での航空券手配の手間や時間の節約が図れる
 ・オープンチケットなので日程の調整や変更が容易
 ・入国時に復路航空券をチェックする国でも有効(のはず)


[デメリット]

 ・行ける場所が限られる(陸路移動も組み合わせれば自由度はかなり高まる)
 ・ルートは出発前に確定しなければならない(変更手数料を払えば可能な場合あり)
 ・一年間という期限がある
 ・旅の間に四六時中持ち歩く貴重品が一つ増えることになる
 ・点と点でつなぐ旅になりがちでバスや列車移動の楽しさ(辛さも?)が半減


なんだかデメリットのほうが多くなってしまいましたが、僕たちは一年以上はもともと想定していないし、自由気ままというよりも行きたい所をつぶしていきたいというタイプなので、世界一周航空券のメリットのほうが際立つ形となり購入することにしました。


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ワンワールドの世界一周航空券を使えばイースター島にも行けることは知る人ぞ知るところで、イースター島に行くのならそれだけでワンワールドの世界一周航空券はお得感倍増。一方、ワンワールドはアフリカ路線に弱いという欠点があるので、僕はそれを補うため、世界一周航空券ではアフリカ大陸を組み込まず、カイロでケニアや南アフリカに飛べる格安航空券を別に購入する予定です。


[購入ルート(ワンワールド四大陸)] →は飛行機移動、…は陸路移動
 関空(日本)→ホノルル経由→サンフランシスコ(アメリカ)…サンホセ(コスタリカ)
 →マイアミ経由→カラカス(ベネズエラ)→サンチアゴ(チリ)→イースター島(チリ)
 →サンチアゴ(チリ)…リマ(ペルー)※1→ブエノスアイレス(アルゼンチン)
 …サンパウロ(ブラジル)→ニューヨーク経由→ヘルシンキ(フィンランド)
 →マドリッド(スペイン)→イスタンブール(トルコ)…カイロ(エジプト)※2
 →ブダペスト(ハンガリー)→ヘルシンキ経由→バンコク(タイ)→関空(日本)


 ※1:キト(エクアドル)→ブエノスアイレス(アルゼンチン)に変更
 ※2:カイロ(エジプト)→ロンドン経由→バンコク(タイ)に変更


以上、飛行機移動と陸路移動を足して計二十区間と世界一周航空券の条件をフルに使わせてもらいました(2007年7月より陸路移動も一区間としてカウントされることになりましたのでご注意を!)。


 →世界一周航空券の料金やルールはよく変更されるので随時要確認


 →世界一周堂 ……日本で一番世界一周航空券に詳しい代理店

 →ワンワールド ……大陸数制の世界一周航空券はうまく使えばかなりお得

 →スターアライアンス ……アジア周遊には一番強いアライアンス


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【予防接種】


南米、アフリカなども回る予定なので、黄熱病、A型肝炎、狂犬病、破傷風、ポリオの予防接種を受けることに。黄熱病の予防接種は義務化されている国もあるので、接種の上、証明書(イエローカード、十年有効)を手に入れておく必要あり。僕は過去に接種したことあるので、今回は嫁さんのみ接種。


僕たちは関西の実家に荷物を引き払う前の名古屋在住時に全ての予防接種を済ませたのですが、東海地域では名鉄病院の宮津先生がオススメ。とても親切で頼りになる先生です。僕らは破傷風は一回だけでよかったこと(他のクリニックですでに二回接種済みだったので手遅れでしたが……)、ポリオの接種が必要なこと(誕生年によるらしい)、狂犬病は三回接種していけば万一噛まれたときの処置に時間的余裕が生じることなど、貴重なアドバイスをいただきました。


参考までに嫁さんの接種日程と料金を以下に記しておきます。なお、2007年6月時点では狂犬病ワクチンが不足していて、行くべきところに行かないと接種が受けれない状況だったので早めに対応したほうがよいと思います。また、黄熱病は受ける場所とタイミングに制約が多いので、旅の予定が決まり次第まずは黄熱病を済ませておくのが賢明。


また、病気で一番気になるマラリアは予防接種がなく、予防薬を服用するのが一般的のようです。しかし、予防薬の入手は日本では困難なので、感染地域周辺の病院や薬局で予防薬を購入する予定。マラリア予防薬についてはまだ情報収集不足なのでもしオススメの薬などご存知の方がいれば教えてもらえると嬉しいです。


 →マラリア予防薬は南アフリカでドキシサイクリンを購入


[接種スケジュール]
 02.22 黄熱病(8,530円)
 04.07 破傷風一回目(3,400円)、A型肝炎一回目(7,500円)
 04.24 A型肝炎ニ回目(7,500円)
 05.16 破傷風ニ回目(3,400円)
 06.02 狂犬病一回目(7,000円)
 06.09 狂犬病ニ回目(8,000円)
 06.28 狂犬病三回目(7,000円)、ポリオ(3,500円)


 →厚生労働省検疫所 ……予防接種に関する役立ち情報あり

 →名鉄病院 予防接種センター ……東海地域の方は迷わずここに行きましょう


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【海外旅行保険】


海外旅行保険に加入していくべきかどうかは意見の分かれるところです。一年分の保険金となると一人十万円は覚悟しなければならないし、何もなければ全くの捨て金になるわけなので決断が難しいところです。僕たちは何かあったときのダメージをせめて金銭面でも救われるように、そして家族への迷惑や心配を最小限にするよう保険に入ることにしました。


何種類か調べましたが、保険料の単価は保険会社で大きく変わることはないようです。それよりも、一年以上の長期契約が可能か、自分で補償項目ごとに保険金額を決めるバラ掛けができるか(あらかじめ設定されたセット商品だと補償も大きい分、保険料も高い!)、キャッシュレス診療が可能か、などが保険会社を決めるポイントになるでしょう。


また、あまり知られていませんが、クレジットカードに付帯されている海外旅行保険(保険期間は三ヶ月のものがほとんど)を延長することができる場合もあります。もちろん延長分の保険料が必要となりますが、最初の三ヶ月分が浮くので他の条件が合えば使う価値は大。各クレジットカード会社に問い合わせてみましょう。


 →金子秀人損害生命保険事務所 ……長期旅行者の間で評判の代理店

 →瀬野事務所 ……ネット見積もりが使いやすい


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【公的手続き】


一般的に長期旅行や留学などの場合、海外転出届を出す(すなわち日本の住民票を抜く)ことにより支出を削減できることが多いです。実際多くの人がそうしています。


まず、住民税は毎年1月1日時点で住所のある市町村への支払い義務が生じるのですが、これは裏を返せば1月1日に日本に住民票がなければその年の住民税は課税されないことになります。


次に国民年金ですが、住民票を抜くことにより支払いが義務から任意に切り替わるので、払いたくない人は合法的に払わなくてもよくなります。もちろん日本にいない間に払わなかった分、将来受給できる額は減りますが、支払った期間(いわゆるカラ期間)としては数えられます。


最後に健康保険ですが、これは住民票を抜くことにより国民健康保険に加入する権利を失うことになります(言い方を変えれば加入しなくてよくなる)。海外の医療機関で受診した場合にも国民健康保険が効くらしいですが、手続きが面倒なこと、日本で受診した場合の相当額分しか払われないなど使い勝手は悪そうです。海外旅行保険に加入するならどちみち必要ないので、住民票を抜くデメリットはないように思われます。


ということで、住民票を抜くことにより目先の資金減少を防ぐ効果は大いにあると言えるでしょう。市役所の市民課で「海外に一年ほど行くんですけど……」と言えば、必要な手続きを教えてもらえるはずです。


 →帰国後に確定申告をすることによって所得税が還付される場合あり


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【国際運転免許証】


licence.jpg国際運転免許証は簡単に取得できるので、具体的な予定がなくても「外国でドライブしてみたい」という願望のある人は取っておくべし。


日本の免許証、パスポート、指定サイズの写真、印鑑、発行手数料を持って、免許更新センターへ行けばその場で発行してもらえます。国際運転免許証を持っていればジュネーブ条約加盟国での運転が可能。しかし、国際運転免許証とともに日本の免許証の提示を求められる場合があるので、両方の免許証も持っていくことをオススメします。


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