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◆夫婦で世界一周





写日記02.ヨセミテ満喫、そして流血!

アメリカ(ヨセミテ国立公園)

2007年9月2日〜6日



アメリカの南西部、ユタ州、アリゾナ州、コロラド州、ニューメキシコ州をまたぐ大きな円形のエリアは「グランドサークル」と呼ばれ、グランドキャニオン国立公園を始めとして数多くの公園が含まれる。


僕らはこのグランドサークルを惜しみなく満喫するためレンタカーを三週間借りた。しかし、サンフランシスコからグランドサークル方面を目指すとなると、途中に抗し難い魅力で僕らを誘っている公園がある。世界遺産にも登録されているヨセミテ国立公園だ。その誘いにホイホイと乗っかることにしたのは言うまでもない。


州道140号線が高い岸壁に挟まれるようになるとヨセミテはもうすぐそこだ。公園のゲートを抜けてしばらく車を走らせていると、ドドーンと登場したのが1,000メートル以上の高さで人間を見下ろしている「エルキャピタン」。写真じゃどうにも迫力が伝わらないが、その威容はヨセミテに数日間滞在した僕らを飽きさせることはなかった。


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写真では迫力不足のエルキャピタン


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なんとこの絶壁を登っているクライマーがいた!


エルキャピタンを後にして、僕たちはキャンプサイトを確保するためリザベーションセンターへと急いだ。しかし、あいにくこの日はレイバーデイ(勤労感謝の日?)を翌日の月曜日に控えた三連休のど真ん中。夕方に到着してキャンプサイトが空いてるほど甘くはなかった。ヨセミテは全米でも指折りの人気観光地なのだ。


翌日の早朝に出直すことにし、いったん公園を出て近くの民間キャンプ場に宿泊。ついに海外キャンプデビュー!と多少の緊張感を持って臨んだが、テーブルあり、洗い場あり、トイレあり、シャワーあり、そしてプールまである至れり尽くせりのキャンプ場。隣にちょっとしたストアまであって、これで20ドルならコストパフォーマンスは悪くない。


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晩飯のサンドイッチを作る嫁さん


翌朝、僕らは7時半起きで早起きしたつもりだったけど、テントから這い出たときにはもう既に半分以上の車がなくなっていた。みんなヨセミテのキャンプサイトを確保するためだろうか。ちょっと焦りつつも、朝飯をちゃんと食べてから出発。


朝の光を受けたエルキャピタンからは昨日とはまた違った印象を受けるが、迫力は変わらず。意外にもあっさりと二泊分のキャンプサイトを押さえることができて気持ちが落ち着く。寝場所があるというありがたさは旅をしているときでないとなかなか気付かないものだ。


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車の中から朝のエルキャピタンを撮影


ヨセミテは大きな谷になっている部分(バレー)が観光の中心となっていて、その中でも宿泊施設やビジターセンターがあり多くの人でにぎわっているのがビレッジ。周囲を絶壁に囲まれているので、ビレッジ周辺をドライブしているだけでも迫力と美しさを兼ね備えた景色が楽しめるが、バレー以外のエリアにも様々な見所がある。


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ビレッジ周辺だけでも絵になる景色が広がる


初日はビレッジを飛び出て車でそういったバレーの上部を周遊することにする。樹齢二千七百年のセコイアの巨木、夕暮れ時に絶壁の上から見渡すバレーなど、十分な見応えのあるものばかりだったが、この時期ヨセミテ内の多くの滝や湖は水が涸れていて彩りに欠けるのが残念だった。


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トンネルビューというポイントから見渡すバレー


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ヨセミテ滞在中、飽きるほど見たステラーカケス


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「グリズリージャイアント」と名付けられたセコイアの巨木


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残念ながら水なしのヨセミテ滝


次の日は、前日にいろんなポイントを周りすぎて慌ただしかったことを反省し、キャンプサイトで昼過ぎまでのんびりと過ごした後、水好きの嫁さんのリクエストで川へ行くことに。


後でキャンプサイトのすぐ裏手にいい川があったことを知ったが、適当にシャトルバスを降りて川を求めて散策する時間も悪くなかった。無限に時間があるわけではないが、時間に追われた旅行でもないので、こういう日を設けて楽しむことを忘れないようにしたい。


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川を見つけてはしゃぐ我ら


その夕方、シャワーを浴びに行くためにビレッジを歩いていると、隣に大きな犬の気配がした。何気なく目をやるとクマだった!と同時に、後ろから"Get out!!"とレンジャー(公園内におけるプロガイド&警察の役割を持つ人)の怒鳴り声が。もう、こっちがびっくりするやんか!


僕の横をあっさりと通り過ぎていったクマはそのまま、前方を歩く嫁さんのほうへ走っていく。「クマや!逃げろ!」と叫ぶと、嫁さんもクマに気付いて車の陰に。その間にクマはレンジャーに追いかけられて車の間を縫って逃げていき事なきを得たが、いや〜びっくりした。ほんまに出るんや。


その夜はキャンプファイヤーに当たりながら、林間からこぼれ落ちそうなほどの星を眺めた。そんなときにも、時折遠くのサイトから"Get out!"だの発砲音だのが聞こえる。熾火と星空に癒されつつ、クマへの恐怖心も覚えた夜だった。


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クマを近づけさせないためにこういう食料庫が各サイトにある


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冷え込む夜にキャンプファイヤーはありがたい


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見上げると木々の間から星空が


さて、バレーでの最終日はトレッキングをしようと早起きするつもりだったのに二人で朝寝坊。出発は遅れてしまったが、バーナル滝とネバダ滝という二つの滝が見られるミストトレイルを、行けるところまで行こうということでトレッキング開始。


トレイルヘッド(出発地点)を出て一時間ほどであっさりとバーナル滝に到着。ここまで来ると確かに滝から吹いてくるミストが気持ちいい。水好きの嫁さんはミストにご機嫌。僕はカメラをミストから護るのに必死。なんだかんだとここで三十分ぐらいミストとたわむれていただろうか。


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要所要所で道標があるので迷うことはない


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ミストに虹がかかるバーナル滝


思った以上に時間に余裕があったので、このままさらに上流にあるネバダ滝を目指す。ネバダ滝は少し離れたところから木々の隙間に盗み見るような感じでしか見られず、なかなか全容を見ることはできない。


ネバダ滝の上流に到達すると視界が一気に開けて、空に近づいた感じがする。ここでは僕たちは珍しくあまりダラダラせずに、ネバダ滝を上から覗き見ながら、そのまま対岸に渡ってジョンミュアトレイルを下り始める。帰りも同じトレイルというのも面白くないのでルートを変えたのだ。


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遠くのネバダ滝をバックに記念撮影


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やっとまともにネバダ滝が見えた!


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急勾配でペースが落ちる嫁さん


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ネバダ滝が滝になる直前。パノラマも最高!


僕は膝があまりよくないので下りは好きじゃない。足への負担は上りより下りのほうがきついからだ。一方、嫁さんは上りはガクンとペースが落ちるが、下りは僕よりも速い。ここまで嫁さんを引っ張ってきた僕が、ここからは嫁さんを追いかけていく形になる。追いかけるほうが自分のことだけ考えればいいという点では楽だ。


同じ滝でも見る角度が変われば、また違う印象を受ける。ネバダ滝はさっきよりも遠く小さくなってしまったが、緑の中を滑り落ちる姿は爽快感があっていい。滝だけでなく、観光用の馬とすれ違ったり、リスが顔を出したりと楽しいトレイルだ。


バーナル滝の手前でミストトレイルと合流すると、もう一度ミストとたわむれたがる嫁さんを時間がないので制してそのまま一気に下りトレイルヘッドに到着。


こうして、僕たちの海外での初トレッキングは無事終了。今回はテントも食材も担がない六時間ほどの日帰りトレッキングだったが、今後世界一周を続けていく中で数日に渡るトレッキングにも挑戦したいと考えている。その前哨戦としては手ごろだったし、ヨセミテの自然を少しだけでも深く見られたのはよかった。


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ちょっと緊張しながら馬とすれ違う


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ジョンミュアトレイルから見るネバダ滝


ヨセミテでは十分楽しい時間を過ごせたと満足した僕らは次の目的地に向かって移動することにした。と言っても、「東に向かう」ということしか決まってないので、とりあえずそちらの方向に向かい、途中で適当なところに宿泊することにする。


ヨセミテを東に抜けるにはタイオガロードという公園内の道路を走ることになる。この道路だけでも軽く30キロ以上はあるので、その広さにはうんざりすらする。


公園を出る直前のトゥオルミミドウというポイントにキャンプ場があったので、遅い時間だがダメもとで空きをチェック。すると、キャンプ場を管理しているおばさんが取り計らってくれて、ここで一晩泊まれることになった。


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個人的にはやっぱりエルキャピタンが一番!最後にもう一枚


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ビレッジよりも1,000メートル高いタイオガロードではまた違う自然が広がっている


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夕闇に映る木のシルエットが美しい


四日連続キャンプはちとしんどいが、もう日は落ちてすっかり暗くなっているので助かった。ビレッジよりも標高が1,000メートル高いので夜の冷え込みはかなり厳しいだろう。ダウンやレインコートを着込んで寒さをしのがなければ。


晩飯も温かいものがいいと、スパゲティーと茹でトウモロコシにメニューが決まった。鍋が小さいのでトウモロコシを小さく切ろうとしたときだった。気が付くとスイス製のよく切れるアーミーナイフが僕の右手人指し指に突き刺さり、鮮血があふれ出ていた!



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