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◆夫婦で世界一周





写日記21.沈没も悪くない

チリ(ビーニャ・デル・マル)

2007年12月16日〜2008年1月2日



「沈没」という有名な旅人用語がある。旅の途中で一箇所に長期滞在し、特に何をするでもなくダラダラと過ごすことをいう。人の勝手ではあるけれど、怠惰なイメージがつきまとう沈没に僕は否定的なイメージを持ち、自分は沈没なんてするもんかと思っていた。ビーニャ・デル・マルにある日本人宿『汐見荘』に行くまでは……。


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ビーニャにある汐見荘


イースター島からサンチアゴに戻ってきた僕らは、Mihinoaで知り合った清水さんに誘われて汐見荘にチェックインした。ここで不必要になった荷物を整理して日本に送り返し、ホームページの更新がある程度済んだらパタゴニアに向かうつもりだった。


汐見荘では同じくMihinoaで出会った同級旅人の大輔さんと再会!ビーニャはこざっぱりとしたリゾート地ですこぶる治安がいいし、近くの魚市場では新鮮な魚介類を入手できる。汐見荘の本棚に並んでいる『沈黙の艦隊』全三十二巻も魅力である。


これらの魅力に背を向けてさっさと旅立つほど僕らは急いでいない。これまでの旅の疲れを癒すという大義名分をこしらえて(イースター島で十分のんびりしたくせに)、クリスマスまでは汐見荘で体を休めることにした。


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明るくて安全なビーニャのセントロ(中心部)


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近くの魚市場には新鮮な魚介類がたくさん


三、四日のうちに清水さんはパタゴニアへと出発し、大輔さんも親戚の不幸で緊急帰国してしまったが、クリスマスまでにはほかのメンバーとも打ち解け、みんなで毎晩三時や四時までチリ産のワインを飲みながらトランプや雑談に興じる日々。体を休めているとはとても言えないけど、まるで友達同士でスキー旅行に行ったときみたいな楽しさがあった。


クリスマスにはチキンにケーキ、シャンパンを用意してささやかなパーティーを開催。もっとも後半にはワイン片手に「ダハブ」というトランプゲームに盛り上がるいつもの夜となんら変わりはなかったが……。


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巨大なショッピングモールはクリスマス一色


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みんなでクリスマス料理を用意しました


クリスマスも終わったし、ぼちぼち出て行かないといささかの焦りもありつつ、三年以上旅を続けている相沢夫妻(ザワさん&ケイコさん)の「うち、年越し用のソバ持ってますよ〜」なんて誘惑に腰は重くなる一方。ギョウザパーティーが終われば……、荷物を出し終えたら……、ケイコさんの誕生日を祝ってから……、と一日一日出発を遅らせる。


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ギョウザも皮から作るとなれば大仕事


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バースデーガールのケイコさんに顔面ケーキを食らわす悪女カナ


年末が近づくにつれ、汐見荘で年越しをしようとする日本人が着々と増え、今から移動しても宿を探すのが大変かもしれない、というまことに都合のいい心配も生じ始めていた。クリスマス過ぎに一緒に出発しようと言っていたカナは、ビーニャで新年を迎えることに早くも予定変更。僕らはどうしよう??


料理好きのリョウタ、料理人を目指すカンタ、調理師免許持ちのマサシ&アユミカップルが中心となって毎晩作ってくれる滋味に富んだ料理。カニ飯、海鮮鍋、ボンゴレパスタ、クリームシチュー……etc、で完全に餌付けされてしまった。


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汐見荘の酔っ払い美女軍団


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殻付きのカキも食えました


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ムサシ先生(♂?♀?)から編み物を教えてもらう嫁さん


で、結局汐見荘で迎えた大晦日。オーナーの山岸さんのご好意で昼間はバーベキューパーティー。昼間からうまい肉を食らいながらワインでほろ酔い。


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相沢夫妻とアヤちゃんと


夜はみんなで花火大会へ。数キロに渡る海岸線のあちこちで花火が上がり、新年の到来を祝う。新年を迎える直前、些細なことで始まった嫁さんとの喧嘩も過去に吹き飛ばしてくれそうな見事な花火たち。嫁さんは感極まって号泣。初めて海外で迎えた新年に何を思い、何を感じているのか……。


花火の興奮も冷めやらぬまま汐見荘に戻ると、山岸さんの奥さんたちに導かれるままサルサのステップを踏む。ラムコークで喉の渇きを癒しながらダンス、ダンス。日本の新年とは趣きの異なるド派手でにぎやかな新年。一生忘れられない正月になるだろう。


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新年の幕開けは豪勢な花火で!


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嫁さんは感動して号泣してます。だから正面は見せられません(笑)


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汐見荘オーナーの山岸さん夫妻も一緒に記念撮影


元旦にはみんなで書初め大会。新年の抱負を紙に書く。恥ずかしながら僕が書いた言葉は「強く優しく」。これは新年というよりも、人生の抱負かもしれないけど。嫁さんは「実行力」。ほぉ〜、期待しましょ。ウケたのがカナの「ホドホドに」。いいねぇ、力が抜けてて。あと、ムサシの「しゅうしょく」。ちょっとリアルすぎて笑えない……。


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みんなで書いた新年の抱負


新年が明けた今、もう言い訳ばっかり探してられない。パタゴニアへと南下せねば。1月2日にチェックアウト。数えてみると汐見荘で十七泊。久しぶりに背負うバックパックの重みに体がよろけそうだ。みんなより早い出発だったので盛大な見送りを受け、海苔付きのオニギリまで持たせてもらった。


沈没も悪くない。そう思える沈没にしてくれたみんな、ありがとう。


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最後の乾杯!


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一足お先に!またどこかで会いましょう!



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