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写日記57.最後の便りタイ(バンコク) 2008年8月18日~8月25日 拝啓 ご無沙汰しています。お元気ですか?お盆が過ぎ、夏の暑さも少しは和らいできたころでしょうか。 さて、マルサ・アラームで紅海を満喫した僕らは、カイロに戻って一休みしてから、ロンドン経由でバンコクにやって来ました。高速道路沿いに立ち並ぶ日本企業の広告、日本人アイドルのポスター、日系デパートに日本食レストラン、ガンガンに冷房を効かせたコンビニ。まるで日本に帰ってきたような錯覚を覚えました。 橙色の袈裟を身にまとったお坊さんや解読不能なふにゃふにゃのタイ語。観光客を喜ばせるために町なかを歩かされているゾウ。もちろん、タイならではの光景もそこらじゅうに転がっているのですが、つい先日までアフリカをうろついていたせいか、日本的なものばかりが目に付きました。 六年ぶりのカオサン通りは相変わらず、世界から集まってきた僕たちのような人間がゴロゴロ。昔は日本人、韓国人、欧米人ばかりだったのに、最近はタイの若者たちの間でちょっとしたスポットとして流行っているようです。まあ、いつ来てもけったいな場所です。 バンコクで一番嬉しいことといえば、ご飯とビールが安いことです。屋台の飯でもかなりイケます。バンコク名物のウィークエンドマーケットでは、カブトガニ(カブトエビ?)やモモンガみたいなリス(リスみたいなモモンガ?)が売られていて、思わず童心に帰ってはしゃいでしまいました。 そうそう、帰国日の前日、僕はロマンチストぶって「一年間付き合ってくれてありがとう。今日一日は何でもやりたいことに付き合うで」と嫁さんに告げてみたのですが、「えっ?もう買い物も満喫したから別にいいわ」とそっけない返事でした。全く空気の読めないヤツです。 こうして世界一周の締めらしいイベントも会話もなく帰国日となり、今、機中の人となってこの便りを書いています。日本航空の機内は日本を感じさせるもので溢れているのに、魚の形をした醤油ケースに何よりも懐かしさを覚える自分がなんとなく情けなく思えます。 涙の一粒でも流れそうな気がするのに、流したい気がするのに、あくびのせいで滲み出る涙しか涙腺は受け付けません。 小さな窓から夜明けが見える。 もう日本はすぐそこです。ナベアツって誰?そんな疑問ももうすぐ解けてしまうんですね。 敬具
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