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写日記28.赤道の国エクアドル(キト、グアヤキル) 2008年2月23日~2月27日 エクアドルと言えばその国名が赤道を意味するスペイン語に由来していることと、ダーウィンが進化論を発表するきっかけとなったガラパゴス諸島があるということ以外何も知らなかった。だからエクアドルの首都であるキトがかつてインカ帝国の北の都であったことや、ほとんど赤道直下にありながらも標高が3,000メートル近く冷涼な気候であることなどは直前に読んだガイドブックで知った。 そもそも世界一周航空券のルート変更をしてまでエクアドルを訪れることにしたのはガラパゴス諸島を訪れるため。イグアナだのゾウガメだの、僕にとっては地味な印象しかない動物にはさして興味がなかったが、南米で出会ったほかの旅行者に話を聞いているうちに嫁さんがその気になってしまったのだ。 だから、世界最南端のウシュアイアからエクアドルまで頑張って北上してきたが、ガラパゴス以外はオマケという気持ちが強かった。加えてキトに向かうバスの車中で僕を襲った腹痛がなかなか治まらず、宿のベッドでは南京虫にやられるし、夜は毛布一枚じゃ凍えるほど寒いし、世界文化遺産に登録されている美しい歴史的街区を歩いてもそれほど気分は盛り上がらなかった。 でもそれは僕個人の問題。使い勝手のよいトロリーバスが整備され、周りには町を見下ろすアンデスの山々がそびえ、都会でありながら人々がどこか素朴なキトは旅行者にとって居心地のいい町だと思う。
そして、一番面白かった場所が赤道記念碑。キトの郊外にあるこの記念碑は赤道上に建てられ、赤道を示す赤い線が東西に延びている。多くの観光客が赤道をまたぐように記念撮影をしている。中には赤道をまたいでキスするカップルも。僕らも負けじと赤道を挟んで手をつないだポーズや、北半球から南半球にジャンプしている姿を写真を撮ったが、キスはやめておいた。 時間は経って後日、ボリビアをずっと一緒に旅した新ちゃんとブエノスアイレスで再会したときのこと。「赤道またいできてん!」と自慢話をしていると、「本物のやつですか?」といぶかしげな新ちゃん。その場でインターネットで調べてみると、出るわ出るわ、偽物の赤道の記事が。 なんと僕らが喜んで記念撮影をしていたあの線、実はただの赤い線だった!昨今の計測で本物の赤道は250メートル程度ずれてることが明らかになったらしく、今は記念公園内の目立たないところに本物の赤道が引かれているとのこと。というわけで、以下の写真は地球上の平凡な一地点における「ただの」手つなぎだったり、ジャンプだったり、あるいはキスにすぎないのである。いと、悲し……。
キトで観光の合間にガラパゴス情報や飛行機チケットを入手すると、エクアドル一の人口を有するグアヤキル(キトは二番目)にバスで向かった。 港町のグアヤキルは暑い。キトから標高が下がるにつれて、道路の両側には元気な緑が広がり、空気が熱く蒸してくるのが分かった。そうすると面白いことにずっと続いていた僕の腹痛は影をひそめ、体の調子がよくなってきた。寒さに弱い父親の遺伝子がこの歳になって色濃くなってきたようである。
キトからガラパゴスに飛ぶこともできたのに、わざわざグアヤキルに移動したのは嫁さんがイグアナとエビチャーハンに執着したため。ウシュアイアでガラパゴス情報を提供してくれた清水さんが、その際にグアヤキルについてのこれらの情報も教えてくれたのだ。 宿に荷物を置くとさっそく通称イグアナ公園ことセミナリオ公園を訪ねると、いたいた、我が物顔で公園内を闊歩する無数のリクイグアナが!物怖じしないリクイグアナたちの堂々としながらもユーモラスな仕草に嫁さんだけでなく、僕も大はしゃぎ。 そして、清水さんオススメの中華料理屋のエビチャーハンも、パラパラ具合とさらっとした味付けが日本人好みでうまかった!ガラパゴスを前に体調もテンションも上がってくるのを感じながらグアヤキルの夜は更けていくのだった。
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